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風邪について

風邪について

2018年4月24日

かぜという言葉を聞いたことが無い人はいないと思います。

患者さん:『先生、かぜひきました。』
医者:『では、お薬だしておきますね。』

というやりとりは医療現場で日々何度となく繰り返されています。それくらいかぜとはありきたりな状態です。しかし実は、かぜとその周辺は色々と分かりにくく、難しさもはらんでいます。

風邪の定義

かぜの定義は次のようになります。『主にウイルス感染(成人では80〜90%を占めると言われています)による上気道(鼻やのど)の炎症でおこる症候群のこと。くしゃみ、鼻汁、咽頭痛、咳嗽などの局所症状と発熱、倦怠感、食思不振などの全身症状をきたす。』
このように実は表現は大変曖昧です。症候群ですから症状から診断するしかありません。何らかの検査で確定する病名ではないのです。ですからさすがの名医が診察しても厳密には『今のところかぜが疑わしい』ということしか言えないのです。結果的に『かぜは万病のもと』という格言が身につまされることは時に起こり得ます。
それは主に下記①および②のような展開です。
①かぜがこじれると大病になる。(肺炎、髄膜炎など)
②かぜと思っていたら別の病気だった。
このようなことは残念ながら完全には避けられないのです。完全には避けられないまでも極力減らすように、注意深い診察や経過観察が必要なのです。

治療方法

風邪自体に特効薬はありません。『風邪を早めに治したくて病院受診しました!』という皆さんにとってみれば自然な発想からの言葉も実は大変医者泣かせなものです。特殊な場合を除いては、安静および症状を抑える薬のみを出して(対症療法と言います)自身の抵抗力で治癒するのを待つしかありません。医療へ期待一杯の患者さんにしてみれば物足りない冷たい対応のようでもこれが医療上の正解なのです。
当院では下記のように対応しております。

  • 安易にかぜと決めつけずに、しっかり向き合います。
  • 受診時点で正しく対応して、注意深く経過観察をします。
  • 患者さんにも正しい理解を促します。