脂質異常とは、血液に含まれるコレステロールや中性脂肪などの脂質の量が基準値を大幅にはずれた状態です。
進行すると血液に含まれる脂質によって血液がドロドロの状態となり、血管が狭くなったり詰まったりするので、動脈硬化を引き起こしやすくなります。
特に自覚症状がないため、健康診断などで異常を指摘されて初めてわかることが多いようです。主な原因としては、高カロリーな食事や菓子類などの糖分の多い間食、揚げ物、清涼飲料水、アルコールなどのとり過ぎや運動不足などが考えられます。
脂質異常症を放置すると、動脈硬化を引き起こし心筋梗塞や脳梗塞の原因となる場合があります。正常の方と比較すると、LDLコレステロールが140mg/dL以上の場合は約2倍、180mg/dL以上だと約3倍以上心筋梗塞のリスクが上昇します。また、中性脂肪が高い場合やHDLコレステロールが低い場合も、内臓脂肪が蓄積したり、心疾患を引き起こしたりしやすくなります。
特に中性脂肪は300mg/dLを超えると心疾患のリスクが高くなります。
脂質異常症の他にも糖尿病や腎臓の病気などの合併症がある場合は動脈硬化が進行しており、さらに心筋梗塞などの心疾患を引き起こしやすい状態です。医師の指導を受け、改善に努めることが必要です。